2004/07/30
おさわりに4年
ちょっと怪しげなタイトルですが、ようやく私に心を許してくれた野良猫ちゃんの話です。
その野良猫は4年ほど前の真冬から我が家に来るようになりました。
真っ黒な黒猫です。当初はこの子が来るとアニマルガーデンで餌を食べているテンや
タヌキが逃げてしまうので、追い払っていたのですが、ほぼ毎晩のように現れるのです。
そんな、或る吹雪の日、真っ黒な体が雪で斑がら模様となりながら、ニャーニャーと餌を
おねだりするのです。その姿に見かねて、また、マイナス15度近くの環境によく猫が
生きていられると強い関心を持つようになったのです。
以来この子が来ると餌を与えることにしたのです。
体の締まった、精悍な顔立ちのオスの黒猫のです。私はその子をリッツと名付けました。
餌は貰うけど、決して、なつこうとしない生まれつきの野良猫のようです。
春がおとずれると多くの野生動物と同じに何処へと去って行くのです。
そして、また、雪が降り出す11月頃から何処からやって来る、その繰り返しが3年近くも
続きました。
いつも、決まって1匹で現れるのです。家族も仲間も飼い主もいない天涯孤独なロンリー・
リッツ。
リッツに餌を与えながら、この子は何が楽しみで生きているのか、いつも聞きたい気持ちに
かられます。この子とコミュニケーションがとれたらと・・・・・
まずは、風雪を凌げるよう猫小屋をつくり、暖がとれるように小さなホットカーペットを
ひきました。
当初は警戒していて入ろうとしませんでしたが、2〜3日すると小屋に住み着くように
なったのです。
でも、体には決してなでさせてはくれません。触れようとすると爪を立ててひっかこうと
するのです。
その目は警戒心を解かない鋭い目つきに変わります。人間を決して信用しない悲しい
目つき。
でも、その警戒心によって、この子はこの厳しい環境化で生き延びられていたのかも
知れません。
そうして3年の歳月が流れ、昨年からは春になっても居続けるようになったのです。
リッツと名前をよぶとニャーニャーとやって来るようにもなりました。また、私の姿を見つ
けるとやって来るようにもなりました。
そして、今年は手作りの小屋を撤去して市販されている小さな犬小屋を購入して
リニューアル。
リッツがその小屋に入るのには時間がかかりませんでした。
私を見る目つきもこの人間を信用して良いのか迷いの目つきが私には感じ取れました。
そこで、恐る恐る、そおっと体を撫でてみました、本能的でしょうか反射的にひっかこうと
したのですが、自制心が働いたようで、じっとしていてくれました。
目は私の目をじっと見つめて・・・・
初めて体を触れさせてくれたのです。一回出来ればこちらのものと、早速、ブラッシング
道具を持ってきて体中をブラッシングして、ノミ・ダニ駆除の薬を垂らして、さらに
ブラッシング。
このブラッシングがとても心地よいらしく、最近では、ブラッシングセットを持ってくると、
寝こがりポーズをするようになりました。
私が、リッツの初めての仲間になったようです。
善意は時間をかければ通じる合えるもの、私の小さな出来事は続きます・・・・
hiro
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